車検の時期が近づいてくると、このまま高い費用を払って通すべきか、それとも手放すべきか本当に迷います。
まとまった費用がかかるからこそ、損のない選択をしたいものです。今回は車検前の売却と通した後の査定額の違いについて、実際の損得勘定や愛車を高く手放すための判断材料を詳しく調べてまとめました。
車検を通してから売ると損をする?費用と査定額のリアルな関係
通した直後でも車検代の元は取れない仕組み
これ、知っている方も多いと思うのですが、車検がたっぷり残っているほうが査定のときに有利になりそうなイメージですよね。
しかし詳しく調べてみると、車検を通した直後に売却しても、支払った車検費用の元を取ることは難しいのが現実のようです。
車の査定をおこなう現場では、日本自動車査定協会の基準に沿ってプラスマイナスが計算されます。車検が残っていれば確かにプラス査定の対象にはなりますが、その加算額は実際に支払う車検費用よりも大幅に少なくなってしまいます。
例えば、重量税や自賠責保険、整備費用で10万円をかけて車検を通したとしても、査定額が10万円以上アップすることはまずありません。売却を決めているのであれば、車検を通さずにそのままの状態で査定に出すほうが、結果的に手元に残るお金が多くなる計算になります。
残り期間が査定に響くのはどれくらいから?
では、具体的にどれくらいの残り期間があれば査定に好影響を与えるのでしょうか。一般的な査定基準では、車検の残り期間が数ヶ月程度の場合、査定額への影響はほとんどないとされています。
まとまったプラス評価を受けるためには、車検が1年以上、あるいは次の車検まで丸々残っているような状態でなければ厳しいのが実情です。
車検が切れるギリギリのタイミングや、残り1ヶ月といった状態であっても、マイナス評価をされることは基本的にありません。査定をする買取店は自社や提携の工場で安く車検を通せるルートを持っているため、車検間近の車であっても問題なく引き取ってくれます。
車検前と車検後でどれくらい変わる?比較で見る損得勘定
ここで気になるのが、実際にどれくらいの金額差が生まれるのかという具体的なイメージです。車検前に売る場合と、わざわざ車検を通してから売る場合の収支を分かりやすく表にまとめてみました。
| 比較項目 | 車検前にそのまま売却 | 車検を通してから売却 |
|---|---|---|
| 事前の支出(車検費用) | 0円 | 100,000円〜150,000円前後 |
| 査定額へのプラス影響 | なし(標準評価) | 数万円程度のプラス評価のみ |
| 最終的な手残りの多さ | 費用がかからない分、得になりやすい | 支払った費用が上回り、損をしやすい |
| 手続きの手間 | 査定に出すだけでスムーズ | 車検の手間と売却の手間が両方かかる |
この表を見ると一目録然ですが、車検費用を投資してそれ以上のリターンを査定額で回収するのは不可能です。そのため、買い替えの意思が固まっているなら、車検を通す前に動くのが賢い選択肢といえます。
ディーラー下取りと買取店を競わせた我が家の選択
フリードを手放す時にガリバーが頑張ってくれた話
かつて我が家でファミリーカーとして大活躍してくれたフリードを手放したときのお話です。
ちょうど車検の満了日が近づいており、一応付き合いの長い、購入したディーラーへ最初に相談に行きました。
提示された下取り額は、長年の付き合いを考慮しても少し物足りない印象だったのを覚えています。そこで、ネットを使って買取店を比較してみることにしました。いくつか声をかけた中で、一番がんばって数値を提示してくれたのがガリバーでした。
ディーラーの下取りよりも明らかに高い金額だったため、その結果をディーラーの担当者さんに正直に伝えたところ、これなら納得ですと快く送り出してくれました。世間の相場をしっかりぶつけることの大切さを実感した瞬間です。
シャトルの時は過去の教訓が活きてディーラーが本気を出した話
その後、今度はシャトルを同じように手放すタイミングがやってきました。このときもやはり車検前のタイミングです。前回のフリードの件があったので、最初から買取店にも行く想定でディーラーに相談へ向かいました。
すると、過去の教訓が効いたのか、ディーラー側も他社に流されたくないという思いがあったようです。
最初からこちらの予想を超えるような、かなりの高価買取で頑張ってくれました。大きめのミニバンを卒業して、現在はフィットRSと過ごす時間を楽しんでいますが、車の価値を正しく判断するためには、やはりある程度、世間相場として複数の場所を競わせるほうが後悔のない選択になると確信しています。
車検切れの車を売る場合の注意点と動かす方法
色々と調べて悩んでいるうちに、うっかり車検が切れてしまったというケースもあるかもしれません。結論から言うと、車検が切れた車であっても、車の価値自体が極端に落ちるわけではないので売却自体は十分に可能です。ただし、以下の点にはしっかり注意しておく必要があります。
- 公道の走行は絶対に不可:車検切れの状態で公道を走ると厳しい罰則の対象になります。
- 出張査定の活用:お店への持ち込みができないため、自宅まで来てくれる出張査定を頼むのが基本です。
- 引き取り費用の確認:レッカー代や積載車の手配が無料の買取店を選ぶことが出費を抑えるコツです。
- 仮ナンバーの検討:どうしても自分で動かしたい場合は、役所で仮ナンバーを取得する手間がかかります。
動かせないという心理的なハードルはありますが、出張査定を上手に利用すれば、車検前と変わらない感覚で手続きを進められます。
自動車税と重量税の還付にまつわる意外な落とし穴
車を売却するタイミングで、税金が戻ってくるのかどうかという部分も外せないチェックポイントです。自動車税と、車検時に支払う重量税や自賠責保険料では、還付の仕組みが全く異なります。
| 税金・保険料の種類 | 通常の売却時の扱い | 廃車(解体)時の扱い |
|---|---|---|
| 自動車税(種別割) | 残り月数に応じて月割りで還付される | 残り月数に応じて月割りで還付される |
| 自動車重量税 | 還付されない(査定額にわずかに含まれる程度) | 永久抹消登録をすれば月割りで還付される |
| 自賠責保険料 | 還付されない(査定額にわずかに含まれる程度) | 解約手続きをすれば月割りで返金される |
毎年4月に支払う自動車税は、名義変更手続きが完了すれば売却でも月割りで戻ってきます。しかし、車検のときにまとめて支払う重量税や自賠責保険料は、通常の売却では手元に直接現金として還付されません。車検を通したばかりで手放してしまうと、これらの税金分の負担が丸々損になってしまうため、やはり車検前に売るほうが合理的と言えそうです。
まとめ
車検前に車を売るべきか、それとも通してからにするべきか、判断のヒントになるポイントを整理しました。
近いうちに乗り替える予定があるなら、車検費用を支払う前に手放すほうが無駄な支出を抑えられます。車検を通した直後の売却は、査定額のアップ分よりも車検費用のほうが大きくなりやすいため、損をしてしまう可能性が高いです。
もし車検が切れてしまっても、出張査定などを利用すれば問題なく買い取ってもらえます。ディーラーの下取りだけでなく、買取店とも上手に競わせながら、ご自身の愛車にとって一番納得のいくタイミングと売却先をじっくり見極めてみてください。
